母校だより

■附属中学校第一期生入学中高一貫教育の先駆けとして

教頭 桐村幸雄
1.洛北中高一貫教育のねらい
 本校中高一貫教育においては、自然科学の基本的な素養が 将来への大きな力になると考え、基本コンセプトを「サイエンス」としました。 六年間の一貫した教育を通じて洞察力、論理的思考力、想像力の育成を目指しております。
2.志高い第一期生
 新入生は、入学して六か月間しっかり勉学、そして心身共にずいぶん逞しく なってまいりました。この間、日々の授業をはじめ週三回の七時限授業(アフタースクールサポート)、 土曜学習(オフタイムサポート)、「私のしごと館」でのしごと体験、オクラホマ青年訪問団の 方々との英語会話による異文化交流など、貴重な体験を積み重ねてきました。また、下鴨神社を訪ねて、 世界文化遺産についての調べ学習も行いました。
3.教育内容等
 中高一貫教育は、六年間を三段階に大きく区分し、効率的に履修させること としています。基礎期 小学校の学習を基に、少人数授業で各教科の基礎を固め、 学習する態度や意欲を形成すると共に、六年間の学習に備えて基礎・基本の徹底 した習得を図ります。
充実期 中学校・高等学校の授業内容を再構成して、中学校の内容の発展的な部分と高等学校の基礎的な内容の関連部分を合理的に履修することによって、より確かな学力の定着を目指します。
発展期 興味・関心、進路希望等に応じて科目を選択し、希望進路の実現に備えます。文系志望、理系志望いずれにも対応できる教育内容を実施します。
<洛北サイエンス>
 六年間を通じて、学校独自の教科である「洛北サイエンス」を履修します。 必修教科の数学や理科、科学史や数学史で学問の流れを学習、仮説・実験・検証など 体験的な学習を通して課題解決に当たっての科学的手法を身に付けます。
大学や企業等と連携して最先端の科学に接し、自然科学への理解を深め、幅を広げていきます。
 本年度は、「 Atomへのアプローチ」「 生命の神秘に挑む」「 波を科学する」のテーマの下に学習しています。
「 Atomへのアプローチ」 京都大学化学研究所先端ビームナノ科学センターにおいて、世界で11台、その内日本に9台あり、第一番に導入された電子顕微鏡で酸化マグネシュウムの結晶を見せていただきました。また、原子間力顕微鏡でCDやDVDの表面を観察しました。
「 生命の神秘に挑む」潟^キイ種苗様の御協力を得て、滋賀県甲西町にあります研究農場で花の構造等、種による相違の観察、雌雄異花植物の交配実習などを行った。
「 波を科学する」 オムロン梶A関西電力蒲lの御協力を得て、光の基本原理の理解、最先端技術のデモンストレーション(液晶パネル、ミュウレンズ)、波の特性について説明を聞いたり、実地観察等を行った。
<総合的な学習の時間>
総合的な学習のテーマは「発見・思考・表現」。現地調査、文献、インターネットなどで収集した情報をコンピュータで整理し、グラフ化や統計処理によって分析し、まとめて発表。国語科や社会科とともに総合的に学習します。 本年度のテーマは、前期は「世界文化遺産」、後期は「環境」です。
<学校生活>
行事については、文化祭や体育祭など、中高同じ学び舎で学ぶという利点を生かして合同で行います。修学旅行は、研修として、六年間で一回、中学三年の十二月上旬にオーストラリアへ行く計画をしています。

洛北サイエンス、総合的な学習の時間、英語などの教科学習等の集大成として語学研修も兼ねて実施します。
学期制は、二学期制です。
部活動は、体育系(陸上競技、水泳、弓道、硬式テニス、女子バレーボール)、文化系(吹奏楽、美術、書道、囲碁、ESS、サイエンス)合わせて十一部です。
<指導体制>
 次に、教科等の指導体制についてですが、中学校教員だけでなく、高校からの兼務、 また、中学校教員の高校兼務も行います。このことによって、充実した六年一貫教育の推進が図られると考えております。
<学術顧問>
 中高一貫教育について、専門的な見地から様々な助言や御指導をいただきたく、次の先生方に学術顧問をお願いしております。

元京都大学総長・本校同窓会会長 西島安則 先生
京都教育大学名誉教授  松井榮一 先生
京都大学教授     上野健爾 先生
京都大学教授     山極寿一 先生
京都教育大学教授   丹後弘司 先生

詳細は洛北高校のホームページをご覧下さい。


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