複素数平面上に単位円と
実軸に中心をもち単位円と交わる円が
与えられているとする。
二つの円の交点に対応する複素数を a, b とする。
単位円上に二つの複素数 c, d をとり
c, d を結ぶ直線がもう一つの円と e, f で
交わっているとする。このとき
次の等式が成り立つ。

(d-a)(b-e)(f-c) = (cd)2 (e-d)(c-b)(a-f)

特に、次が成り立つ

|(d-a)(b-e)(f-c)| = |(e-d)(c-b)(a-f)|

解答(準備編)

もう一つの円の中心を q とし半径を r おく。
a, b は長さが 1 で b = a である。
ab = 1 である。
|a-q| = r なので
(a-q)(a-q) = r2
変形して
(a-q)(b-q) = r2
よって
(a+b)q = ab + q2 - r2
s = q2 - r2 とおくと ab = 1 なので
(a+b)q = 1+s

c, d は単位円上の点なので
c, d を通る直線の方程式は
z + cdz = c+d
で与えられる。(単位円の幾何学)参照
α = c+d, β = cd とおくと、それは
z + βz = α
である。
e はその直線上の点なので
e + βe = α
が成り立っている。よって
βe = - e + α
である。
e は q を中心として半径 r の円周上にあるので
(e-q)(e-q) = r2
変形して
ee - (e + e)q + q2 - r2 = 0
両辺に β をかけて
e - (βe + βe)q + β(q2 - r2) = 0
βe = - e + α, s = q2 - r2 なので
e(- e + α) - (βe - e + α)q + βs = 0
計算して
- e2 + αe - βqe + qe - αq + βs = 0
つまり
e2 - (α - βq + q)e + αq - βs = 0
同様にして
f2 - (α - βq + q)f + αq - βs = 0

従って、次を得る
e + f = α - βq + q
ef = αq - βs

今までのことで、今後使うことをまとめると
(1) ab = 1, (a+b)q = 1+s
(2) α = c+d, β = cd
(3) e + f = α - βq + q, ef = αq - βs
(4) βe = - e + α、 βf = - f + α
もちろん、次も使う
(5) a = 1/a, b = 1/b, c = 1/c, d = 1/d

示すことは
(d-a)(b-e)(f-c) = (cd)2 (e-d)(c-b)(a-f)
である。
解答続き