インド(南アジア)
楽器学的には珍しい構造を持った撥弦楽器。インドの東部ベンガル地方独特の楽器で、バウルと呼ばれる宗教歌人が弾き語りに使用したり、ヘビ使いや各種の民謡の伴奏楽器として使用される。ベンガル語で「アノンドロホリ(喜びの波)」とも呼ばれる。
撥奏
木製胴 皮張り 竹片 胴の高さ17.5cm 胴幅13.5-15cm
ビヨーン
円柱型の胴の底に太鼓のように動物の膜が張られるが、膜の中央から胴の中を通って二本のテグスのような弦がのび、小さな器状の金属片にとりつけられている。
胴を脇にはさんで固定し、片手で金属片を持ち、もう一方の手に持ったプラスチックのピックで弦を弾く。基本的にリズム楽器として用いられるが、弾きながら金属片を持った手で弦の張力を変えることで音高の調節ができる。