旭川医大 後期4

(1) αn = (α - i)n より |α|n = |αn| = |(α - i)n| = |α - i|n
これより |α| = |α - i| つまり α は 0 と i と等距離の位置にある。
α は 0 と i ととの垂直ニ等分線上にある。従って α の虚数部分は 1/2 である。

α を この方程式の解とする。このとき
 α ≠ 0 であることは明らかである。
αn = (α - i)n より (1 - i/α)n = 1 である。 つまり
1 - i/α = cos (2kπ/n) + i sin(2kπ/n) の形をしている。
ただし 0 ≤ k ≤ n-1 であるが、 k = 0 は除外される。
つまり i/α = 1 - cos (2kπ/n) - i sin(2kπ/n) と表せる(1 ≤ k ≤ n-1)。

(2) α の絶対値が 1 と仮定すると
|α| = 1 より |i/α| = 1 なので
(1 - cos (2kπ/n))2 + (sin(2kπ/n))2 = 1 である。
 これより cos (2kπ/n) = 1/2 を得る。
1 ≤ k ≤ n-1 なので 「2kπ/n = π/3 または 2kπ/n = 5π/3」 つまり n = 6k または 5n = 6k である。
これが可能なのは n が 6 の倍数のときである。
逆に n が 6 の倍数のときには、自然数 k を利用して n = 6k と表される。
α = i/(1 - cos (π/3) - i sin(π/3)) とおくと |α| = 1 である。
1 - i/α = cos (π/3) + i sin(π/3) なので (1 - i/α)n = (cos (π/3) + i sin(π/3))6k = 1 である。
これより αn = (α - i)n を得る。
よって zn = (z - i)n が絶対値 1 の解を持つ為の 必要十分条件は
「n は 6 の倍数」である。

(3) 2 ≤ n ≤ 6 と仮定すると
1 ≤ k ≤ n-1 なので π/3 ≤ 2kπ/n ≤ 5π/3 であるので cos (2kπ/n) ≤ 1/2 である。
従って
(1/|α|)2 = |i/α|2 = (1 - cos (2kπ/n))2 + (sin(2kπ/n))2 = 2 - 2 cos (2kπ/n) ≥ 1
これより |α| ≤ 1 が示される。

代々木参照  

図形的な解答   戻る