(1) すべての整数 m に対して pm/(m2 - m - 1) がつねに 整数となるような定数 p を求めよ。
(2) a, b を定数として整式 f(x) を
  f(x) = x4 + ax2 + bx - a -2
によって定義する すべての整数 m に対して f(m)/(m2 - m - 1) がつねに 整数となるための必要十分条件を a, b を用いて表せ。
解答

(1) limx → ∞ px/(x2 - x - 1) = 0
より、十分大きな自然数 M を選ぶと
 |pM/(M2 - M - 1)| < 1
とできる。
pM/(M2 - M - 1) は整数なので pM/(M2 - M - 1) = 0 となる。
M/(M2 - M - 1) ≠ 0 なので p = 0 を得る。
逆に p = 0 のときは、明らかに すべての整数 m に対して pm/(m2 - m - 1) がつねに 0 、従って、 整数となる。
求める答えは p = 0 である。

(2) g(x) = f(x)/(x2 - x - 1) とおく。
すべての整数 m に対して g(m) が整数とする。
g(0) も整数なので -f(0) も整数。つまり a+2 は整数。
よって a は整数
m が整数のとき
g(m) = m2 + m + a + 2 + (a+b+3)m/(m2 - m - 1) ... @
a が整数なので、m2 + m + a + 2 は整数である。g(m) も整数なので (a+b+3)m/(m2 - m - 1) は整数となる。
(1) より a+b+3 = 0 となる。
逆に a が整数で a+b+3 = 0 のとき @ より すべての整数 m に対して g(m) は 整数になる。
答え a は整数で a+b+3 = 0 が求める条件である。

(1) の別解

h(x) = px/(x2 - x - 1) とおく。
h(1) = -p でありこれが整数なので p は整数である
q = |p| とおくと q は整数である。
M = q + 2 とおくと M は整数である。
M2 - M - 1 = M×(q+2) - M -1 = Mq + M - 1 = Mq + q + 1 > Mq = M|p|
よって |h(M)| < 1
h(M) は整数であるので h(M) = 0. よって p = 0 をえる。
逆に p = 0 とすると、整数 m に対して pm/(m2 - m - 1) がつねに 0 、従って、 整数となる。
 
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