5 次の問いに答えなさい。
(1) 「関数 f(x) = log x (対数は自然対数)の導関数を定義に従って求める」ことを 生徒に指導するとき、
あなたが指導者として、数学的に大切であると考えるポイントを 3 つ、例に従って 述べなさい。
 例 「関数 y = x2 sin x を微分する」
   ポイント1 積の導関数 (uv)' = u'v + uv'
   ポイント2 三角関数の導関数 (sin x)' = cos x
   ポイント3 xn の導関数 (xn)' = n xn-1


ポイント 0 導関数の定義
   f'(x) は h 0 のときの (f(x+h) - f(x))/h の極限
ポイント1 log の性質
   log a + log b = log ab, log a - log b = log a/b, b log a = log ab
ポイント2 e の性質 h 0 のときの (1+h)1/h の極限は e
ポイント3 ex と log x の関係
  log ex = x, elog x = x

(ポイント 0 も大事ですが、ここでは大前提としてよいでしょう。)

h 0 のときの (f(x+h) - f(x))/h の極限が f'(x) である。
(log (x+h) - log x)/h = (log (1+ h/x))/h = log (1+h/x)1/h
  = log ((1+h/x)x/h)1/x であり
h 0 のときの (1+h)1/h の極限は e であるので
h 0 のときの (log (x+h) - log x)/h の極限は
log e1/x 即ち 1/x である。

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