解答

(*) が成り立っているとする。このとき (-a)E+A は L(A) の要素なので零行列であるか又は逆行列をもつ。
 つまり
  (イ) a=d で b = 0 で c = 0
または
  (ロ’) b ≠ 0 かつ c ≠ 0
である。
(ロ’) の場合は任意の実数 λ に対して λE + (-1)A は L(A) の要素で 0 行列ではないので逆行列をもつ。つまり
 (λ - a)(λ - d) - bc ≠ 0
である。これは二次方程式 x2 - (a+d)x + ad-bc = 0 が実数解を持たないことを 意味している。
これより (a+d)2 - 4(ad-bc) = (a-d)2 + 4bc なので、条件
 (ロ) (a-d)2 + 4bc < 0
を得る。((ロ) が成り立つ時はもちろん (ロ') も成り立っている。)

逆に (イ) が成り立っているときは明らかに (*) は成り立っている。
(ロ) が成り立っているとする。 つまり 二次方程式 x2 - (a+d)x + ad-bc = 0 が実数解を持たないとする。
このとき、もちろん b ≠ 0 である。
B が L(A) の零行列でない要素とする。。このとき B = rE + sA となる実数 r と s が存在する。
 s = 0 のときは r ≠ 0 なので B ( = rE) は逆行列 (1/r)E をもつ。
 s ≠ 0 のときは -r/s は 二次方程式 x2 - (a+d)x + ad-bc = 0 の解ではない。 つま-r/s は 二次方程式 り (x - a)(x - d) - bc = 0 の解ではない。
これより (-r/s - a)(-r/s- d) - bc ≠ 0 を得て (r+sa)(r+sd) - (rb)(rc) ≠ 0 を得る。
これは B が逆行列を持つことを意味している。

以上より (*) が成り立つための必要十分条件は
  (イ) a=d で b = 0 で c = 0
または
 (ロ) (a-d)2 + 4bc < 0
が成り立つことである。
  
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