4 四面体 OABC において、三角形 ABC の重心を G とし、 線分 OG を t : 1-t (0 < t < 1) に内分する点を P とする。また、
直線 AP と 面 OBC との交点を A'、直線 BP と 面 OCA との交点を B'、 直線 CP と 面 OAB との交点を C'  とする。このとき
三角形 A'B'C' は三角形 ABC と相似であることを示し、 その相似比を t で表せ。
解答

O を始点とし A, B, C, G, P, A', B', C' を各々終点とするベクトルを
各々 v(a), v(b), v(c), v(g), v(p), v(a'), v(b'), v(c') とおく。
v(g) = (1/3)(v(a) + v(b) + v(c))
v(p) = (t/3)(v(a) + v(b) + v(c))
A' は三角形 OBC 上にあるので
実数 x, y をうまく選んで
 v(a') = x v(b) + y v(c) と表される。
また A' は PA を結ぶ直線上にあるから
実数 z をうまく選んで
 v(a') = z v(a) + (1-z) v(p) と表される。
x v(b) + y v(c) = (z + (1-z)t/3) v(a) + ((1-z)t/3) v(b) + ((1-z)t/3) v(c)
で v(a), v(b), v(c) は一次独立なので
z + (1-z)t/3 = 0, x = (1-z)t/3, y = (1-z)t/3 となる。
(0 < t < 1 より 3 -t > 0 に注意しておく)
よって z = - t/(3-t) で x = y = - z = t/(3-t)
v(a') = (t/(3-t)) (v(b) + v(c))
を得る。
同様に、
v(b') = (t/(3-t)) (v(c) + v(a))
v(c') = (t/(3-t)) (v(a) + v(b))
を得る。
v(b') - v(a') = (t/(3-t)) (v(a) - v(b))
v(c') - v(b') = (t/(3-t)) (v(b) - v(c))
v(a') - v(c') = (t/(3-t)) (v(c) - v(a))
従って A'B' = (t/(3-t))AB, B'C' = (t/(3-t))BC, C'A' = (t/(3-t))CA
であるから、 三角形 A'B'C' は三角形 ABC と相似でその相似比は t : 3 - t である。

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