大阪大学 後期4

π を円周率とする。次の積分について考える。
 I0 = π ∫01 sin πt dt
 In = (πn+1/n!) ∫01 tn(1-t)nsin πt dt    (n = 1, 2, ...)

(1) n が自然数であるとき、不等式
  1 + x/1! + x2/2! + ...... + xn/n! < ex   (x > 0)
が成立することを数学的帰納法により示せ。これを用いて、不等式
  I0 + uI1 + u2I2 + ..... + unIn < πe   (u > 0)
が成立することを示せ。

(2) I0, I1 の値を求めよ。また、漸化式
  In+1 = ((4n+2)/π)In - In-1   (n = 1,2,...)
が成立することを示せ。

(3) π が無理数であることを背理法により証明しよう。π が無理数でないとし、
正の整数 p, q によって π = p/q として表されると仮定する。
A0 = I0, An = pnIn とおくとき、 A0, A1, A2, ... は正の整数になることを示せ。
さらに、これから矛盾を導け。
代々木参照  

解答