割線と接線

図において a,b,c,d は単位円上の複素数
p は実数として
p は a と b を通る直線と c と d を通る直線の交点
x は a と c を通る直線と b と d を通る直線の交点
y は a と d を通る直線と b と c を通る直線の交点
s は p から単位円に引いた接線の接点とする。
このとき、次が成立する。

(1) x + x = 2/p
(2) y + y = 2/p
(3) z + z = 2/p

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p, a, b が一直線上にあり、p, c, d が一直線上になるので、 直線条件を使って次の式を得る。 ここでは p が実数であること、つまり p = p であることに注意する。
 (1+ab)p = a + b
 (1+cd)p = c + d  である。

(1) また x, a, c が一直線上にあり、 x, b, d が一直線上にあるので、同じく直線条件より、次の 式を得る。
 x + acx = a + c
 x + bdx = b + d

 (ac-bd)(x+x)p = (ac(b+d)-(bd)(a+c))p + ((a+c)-(b+d))p
     = (acb + c)p + (acd + a)p - (abd + d)p - (bcd + b)p = c(a+b) + a(c+d) - d(a+b) - b(c+d) = 2(ac-bd) が成り立つ。

いまは ac-bd が 0 でないという仮定のもとで考えているので。次が成り立つ。

 x+x = 2/p

(2) は (1) の証明において c と d を入れ換えて x と y を入れ換えて次を得る。

 y+y = 2/p

(3) p と z を結ぶ直線が単位円の z における接線なので、 直線条件の接線条項より
  (1+z2)p = 2z

である。 z の長さが 1 なので z = 1/z である。これより、次を得る。

 z+z = 2/p