東大(04後2)

集合 A, B を A = { 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7}, B = {0, 1} とし、N を 3 以上の整数とする。
また、各項が 0 または 1 からなる数列を 01 数列と呼ぶことにする。
01 数列 a1, a2,..., aN に対し、A から B への写像 f を用いて新しい 01 数列 b1, b2,..., bN
  b1 = f(a1), b2 = f(2a1+a2),
   bk = f(4ak-2+2ak-1+ak)   (k = 3, 4, ..., N)
と定め b1, b2,..., bN は   a1, a2,..., aN から f によって得られるという。
ただし、A から B への写像 f とは、A の各要素 x に対して B の要素 f(x) を対応させる 規則をさすものとする。
 次の問いに答えよ。

(1) A から B への写像は、全部で何通りあるか。
(2) f(0) = f(3) = f (4) = f(7) = 0, f(1) = f(2) = f (5) = f(6) = 1, であるとき
  bk = {1 + (-1)k}/2  (k = 1, 2, ... , N)
となるような 01 数列 a1, a2,..., aN をもとめよ。
(3) A から B への写像 f が条件
 (P)  f(2m) ≠ f(2m+1)  (m = 0, 1, 2, 3)
を満たすとする。このような f は何通りあるか。
(4) A から B への写像 f が条件 (P) を満たすならば、どのような N 項からなる 01 数列も、ある 01 数列 a1, a2,..., aN から f によって 得られることを示せ。
ヒント
(1) f(0) の可能性は 0 か 1 かの二通り、f(1) の可能性も 0 か 1 かの二通り、... 、 f(7) の可能性も 0 か 1 かの二通り。以上より写像は全部で 28 通りある。
(3) f が (P) を満たすようにするには f(0),f(2),f(4),f(6) をまず決めて f(1) = 1 - f(0), f(3) = 1 - f(2), f(5) = 1 - f(4), f(7) = 1 - f(6) とすればよい。 答えは 24 通り
(2) 0 = b1 = f(a1) となるためには a1 = 0
  1 = b2 = f(2a1+a2) = f(a2) と成るためには a2 = 1
  0 = b3 = f(4a1+2a2+a3) = f(2+a3) と成るためには a3 = 1
  1 = b4 = f(4a2+2a3+a4) = f(4+2+a4) と成るためには a4 = 0
  0 = b5 = f(4a3+2a4+a5) = f(4+a5) と成るためには a5 = 0
  1 = b6 = f(4a4+2a5+a6) = f(a6) と成るためには a6 = 1
 a1, a2,..., は 0, 1, 1, 0, 0, 1, 1, 0, 0, 1, 1, 0, 0, ... と類推される。
(m を自然数とするとき a4m-3 = 0, a4m-2 = 1, a4m-1 = 1, a4m-3 = 0 これが成り立つことを数学的帰納法で示せばよい。)
(4) f を (P) を満たす写像として b1, b2,..., bN を任意の 01 数列とする。
01 数列 a1, a2,..., aN で, これから f により得られる数列が b1, b2,..., bN になるものが存在することを N についての帰納法で示せばよい。
 解答    もどる    問題1    問題3