2004年度採用試験(和歌山県中学)

3. a を正の定数、θ を媒介変数として x = a cos3θ, y = a sin3θ で表される曲線がある。
  このとき、次の (1), (2) に答えよ。
(1) 0 ≤ θ ≤ π/2 のときこの曲線の凹凸を調べ、グラフの概形をかけ。
(2) この曲線上の点 P における接線と x 軸、y 軸との交点をそれぞれ A, B とする。
   線分 AB の長さは点 P の位置に関係なく一定であることを示せ。 ただし、 P は座標軸上の点でないとする。

解答
(1)
φ(θ) = a cos3θ,
ψ(θ) = a sin3θ  とおくとき
φ'(θ) = - 3a cos2θ sin θ
ψ'(θ) = 3 a sin2 cos θ である
よって
dy/dx = ψ'(θ)/φ'(θ) = - sin θ/ cos θ
0 < θ < π/2 のとき dy/dx < 0 なので
曲線は単調減少である。
θ = 0 のとき曲線は (a,0) を通り
曲線は x 軸に接している。
θ = π/2 のとき曲線は (0,a) を通り
曲線は y 軸に接している。
η(θ) = - sin θ/ cos θ とおくと
η'(θ) = -1/ cos2 θ である。
d2y/dx2 = d(dy/dx)/dx
    = (1/(3a))×1/(cos4θ sin θ)
従って
0 < θ < π/2 のとき d2y/dx2 > 0 なので
曲線は下に凸である。
以上より曲線グラフは右図のようになる。
(2)
0 < α < π/2 として P = (a cos3α, a sin3α) とする。
P における曲線の接線の傾きは θ = α のときの - sin α/ cos α であるので、 接線の方程式は
  y - a sin3α = -(sin α/ cos α)(x - a cos3α)
である。
従って A(a cosα, 0), B(0, a sinα) である。
∴ AB の長さは P のとり方かかわらず
  a である。


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