フィットネス教育を
考える

 この半世紀の間に,人間の生活は過重な肉体労働から運動不足へ栄養不足から栄養過多へと劇的な変化がありました.半世紀前なら、肉体の疲労をとり栄養のある食べ物を摂ることが健康にとって重要なポイントであったのが今では生活の中に意識的に運動を取り入れ食べ過ぎないように注意を払わなければ,健康が保てない環境におかれています.現代人の多くが直面する生活習慣病は,まさにこのような生活環境の変化を物語っていると言えるでしょう.
 皆さんの中には、からだを動かすことが好きでスポーツやダンスなどを日常的に楽しんでいる人も多いことでしょう。苦手だし嫌いなので、運動はできれば避けていたいと思っている人もあるかもしれません。しかし、前述のような現代社会と健康との関連を考えると、好き嫌いや能力にかかわらず、運動を含め生活習慣と健康との関連について基礎的な知識を持ち、実践する力を養うことが大切です。
 運動については,一時期だけ行っても意味がなく,学校期を終えた後も生涯を通じて適切な運動を続けることが必要です.中・高校時代に活発なスポーツをやってもその効果はあまり長く貯金ができません.生涯にわたって,適切な運動習慣を身につけることが 大切なのです.
 みなさんは今まで体育授業や運動部活動では,受身で,しかもハイパフォーマンスをめざして運動やスポーツを行ってきましたね.この授業では,健康のために,自分の身体と対話しながら運動することを学びます.つまり,
「自分のからだの主人公」になることを学ぶのです.

フィットネス教育のねらい
フィットネス教育の3要素
授業の実際
学習ノート

この教材は、高校生・大学レベルの基礎教育として作成したものです。
内容を工夫することで小学生や中学生にも応用が可能だと思われます。