補題4 a, b, c, d を |a| = |b| = |c| = |d| = 1, a ≠ b, c ≠ d,
1 + ab ≠ 0, 1 + cd ≠ 0 なる複素数とする。 このとき
a と b を結ぶ直線と c と d を結ぶ直線が実軸上で交わる条件は
  (1 + ab)(c + d) - (1 + cd)(a + b) = 0
が成り立つことである。

補題4の証明
a と b を結ぶ直線と実軸との交点は、補題3より
 (a + b)/(1 + ab)
c と d を結ぶ直線と実軸との交点は
 (c + d)/(1 + cd)
この二つが一致するための条件は
  (1 + ab)(c + d) - (1 + cd)(a + b) = 0
である。

補題5 a, b, c, d を |a| = |b| = |c| = |d| = 1, a ≠ b, c ≠ d,
1 + ab ≠ 0, 1 + cd ≠ 0 , a + b ≠ 0, c + d ≠ 0
なる複素数とする。このとき
a と b を結ぶ直線と c と d を結ぶ直線が実軸上で交わるならば
1/a と 1/b を結ぶ直線と c と d を結ぶ直線も同じ点で交わる。

補題5の証明
 (1/a + 1/b)/(1 + 1/(ab)) = (a + b)/(1 + ab)
これで補題5の証明になっているでしょう  

補題6 a, b, c, d を |a| = |b| = |c| = |d| = 1, a ≠ b, c ≠ d,
1 + ab ≠ 0, 1 + cd ≠ 0 , a + b ≠ 0, c + d ≠ 0
なる複素数とする。このとき
a と b を結ぶ直線と c と d を結ぶ直線が実軸上で交わるならば
a と 1/b を結ぶ直線と c と 1/d を結ぶ直線も実軸上で交わる。

補題6の証明
a と b を結ぶ直線と実軸との交点を t とし
a と 1/b を結ぶ直線と実軸との交点を u とする。
補題3より
 u = (a + 1/b)/(1 + a/b) = (ab + 1)/(b + a) = 1/t
これで補題5の証明になっているでしょう。  
補題の証明の続き   一つ戻る   すこし戻る   戻る