証明

Γ = { f(x) | f(x) は整数係数の多項式で f(1) = 0 かつ f(2) = 0}
Ω = { f(x) ∈ Γ | f(x) の係数は全て -2 以上}
とおく。このとき
 Ω = {0} であることを示せば、問題が証明されたことになる。
Ω - {0} が空集合でないと仮定しよう。これから矛盾を導くことにする。

補題1 次の条件を満たす Ω に属する多項式 f(x) が存在する。
 0 でない多項式 g(x) が次いずれかを満たせば g(x) は Ω に属さない。
 (1) deg g(x) < deg f(x)
 (2) deg g(x) ≤ deg f(x) かつ g(0) < f(0)

証明 Ω = {0} 属する多項式のなかで次数が最小のもののなかで、定数項が最小のものを f(x) とおけばよい。
(定数項は -2 以上の整数なので、そのような多項式は存在する。)

 f(x) = anxn + an-1xn-1 + ... + a2x2 + a1 + a0
を補題1の条件を満たす多項式とする。このとき次が成り立つ。

補題2
 (イ) a0 ≥ 3
 (ロ) an = an-1 = ... = a2 = -2
 (ハ) 2a0 = -3(3n - (2n+1)) ≤ 0

この補題が示せたら (イ)と(ハ) は互いに矛盾しているので
仮定から矛盾が引き出せたことになる。
 (補題の証明に続く)

続く   戻る