解説2

(1) 一般に a, d, s, t を整数とし d を a, b の公約数とするとき d は sa+tb の約数である。

 n = 12!/2 - 1 とし m = 12! とする。 d を m と n の最大公約数とすると
 d は m - 2n (= 2) の約数であり n は奇数なので d = 1 である。

(2) 一般に p を 素数とするとき (p-1)! を p で割った余りは p-1 である。(ウイルソンの定理)
  p を奇素数とするとき (p-2)! を p で割った余りは 1 である。
これの証明を特に p = 13 のときに原始的に行うと次のようになる
 2×7 , 3 × 9, 4×10, 5×8, 6×11 は各々 13 で割ると 1 余る。従って 11! は 13 で割ると 1 余る。
これの応用として 12!/2 = (3 × 9)(4×10)(5×8)(6×11)(7×12) なので 12!/2 を 13 で割った余りは (7×12) を 13 で割った余り 6 である。



(3) 一般に m,n を m と n を互いに素の自然数とする。
  整数 x を m で割った余りを a, x を n で割った余りを b とするとき
   x を mn で割った余りは a, b で定まる。(Chinese Remainder THeorem)

  2×7×11 (=154) と 13 は互いに素である。12!/2 を 154 で割った余りは 0, 12!/2 を 13 で割った余りは 6 である
  12!/2 は 154 で割り切りれるので n = 154k と表される。k を 13 で割ったあまりを r とすると
154k を 154×13 で割った余りは 154×r である。
   154 を 13 で割った余りは 11 なので 11k を 13 で割った余りは 6 である。
 6×11k を 13 で割った余りは r である 6×6 を 13 で割った余りは 10 である。よって r = 10 である。
 以上より 12!/2 を 13 で割った余りは 154×10 である。
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