証明の続き2
先ず A0, A1, A2, ... が整数であることを示そう。
A0 = I0 = 2, A1 = pI1 = p×(4/π) =
p×4×(q/p) = 4q なので A0, A1 共に整数である。
k を 1 以上の自然数として、Ak, Ak-1 共に整数と仮定すると
Ak+1 が整数となることを示す。
(2) より Ik+1 = ((4k+2)/π)In - Ik-1 である。
従って
pk+1Ik+1 = pk+1((4k+2)/π)In - pk+1Ik-1
なので
Ak+1 = q(4k+2)Ak - p2Ak-1
を得る。q(4k+2)Ak、 p2Ak-1 共に整数なので
Ak+1 も整数になる。
よって、数学的帰納法により A0, A1, A2, ... が整数である
ことがわかる。
0 以上の整数 n に対して 0 < Jn で In = (πn+1/n!)Jn
で An = pnIn なので 0 < An である。
以上より A0, A1, A2, ... が正の整数である
ことがわかる。
πepπ は定数なので πepπ < n を満たす自然数 n が存在する。
その n に対して (*3) より
I0 + pI1 + p2I2
+ ..... + upIn < πepπ
が成り立つ。つまり
A0 + A1 + ... + An < πepπ
が成り立つ。A0, A1, ... , An はすべて正の整数なので、おのおの
1 以上である。
よって
n + 1 ≤ A0 + A1 + ... + An
が成り立つ。以上より
n + 1 < πepπ
を得る。しかし、これは πepπ < n という n の取り方に矛盾する。
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