ピタゴラス数

a, b, c が正の整数で

 a2 + b2 = c2

が成り立つとき
 (a, b, c) はピタゴラス数であると呼ばれる。

留意1 (a, b, c) をピタゴラス数とするとき
gcd (a,b) = gcd (a,c) = gcd (b,c) である。(*1)

留意2 (a, b, c) をピタゴラス数とし d = gcd(a,d) する。
a', b', c' を a = da', b = db', c = dc' を満たす自然数とするとき
(a',b',c') はピタゴラス数であり
a'と b' は互いに素である。
(a' と c' も互いに素で、b' と c' も互いに素である。)

(a, b, c) がピタゴラス数で a と b が互いに素のとき
(a, b, c) は原始的ピタゴラス数であるという。
(もちろん a と c も互いに素で、b と c も互いに素である。)

留意3 (a, b, c) を原始的ピタゴラス数とする。このとき
(1) a, b の一方は奇数でもう一方は偶数である。
(2) c は奇数である。


次に続く   留意1の証明   留意3の証明  
(*1) m, n を(共には 0 でない)整数とするとき
  gcd(m,n) で m と n の最大公約数を表す。
   d = gcd(m,n) とするとき
    m/d, n/d は整数であり gcd(m/d,n/d) = 1 である。
  gcd(m,n) = 1 のとき m と n は互いに素であるという。