僊BC の ∠BAC の中にある傍接円の
中心を L, 半径を ra とする。
L に対応する複素数は (傍心の話参照より)
αb - βc - γa である。

 δ' = δa = αb - βc - γa
 r' = ra
 σ' = σa = α - β - γ
 τ' = τa = α2 + (-β)2 + (-γ)2 = τ  とおく

2僊BC = 2(儉AB + 儉AC - 儉BC)
       = (AB+AC-AB)ra = (AB+AC-AB)r'  である。また

AB+AC-AB = 2Im(γ + β - α) = -(σ' - σ')/i  である

2僊BC = Im( ab + bc + ca ) = Im (α2 + β2 + γ2)
  = Im(τ) = Im(τ') = (τ' - τ')/(2i)   であるので

  r' = -(τ' - τ') /(2(σ' - σ'))  である。

計算の話 において β を -β に γ を -γ に置き換えると
σ, τ, δ は各々 σ', τ', δ' に置き換わる。従って

  r' = (- σ' - σ')/2 + 1    である。

 s' = sa = LH' とおくと

s' = |h/2 - δ'| = |h - 2δ'|/2 = (3 - σ' - σ')/2 である。

これより s' - r' = 1/2 を得るが、これは
僊BC の九点円と 僊BC のこの傍接円が内接している
  ことを示している。

僊BC の九点円と 僊BC の他の傍接円が内接している
  ことも同様に示せる。


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