発展問題

a,b,c を三角形の三辺とし a + b + c = 1 とする。
p,q,r を自然数として p = q + r + 1 とするとき

  ap/((a+b-c)q(a-b+c)r) + bp/((b+c-a)q(b-c+a)r) + cp/((c+a-b)q(c-a+b)r)

の取りうる最小値をもとめよ。


この問題の解答は 1 である。
実際正三角形のときの値は 1 であるので
いつも値は 1 以上であることを示す。
元の問題と同じように α, β, γ をおくとき

(β + γ)p/(γqβr) + (γ + α)p/(αqγr) + (α + β)p/(βqαr) ≥ 2p(α + β + γ)

が成り立つことを示せばよい。上の式の左辺を S とおくことにする。

 Sk = γk-qβp-k-r + αk-qγp-k-r + βk-qαp-k-r   (k=0,1,2,...,p)
 とおくと

 S = S0 + pC1S1 + pC2S2 + ... + pCp-1Sp-1 + Sp
 である。

(1) Sk ≥ α + β + γ   (k=0,1,2,...,p)

が成り立つことが示せたら。各 pCk は正で

 1 + pC1 + pC2 + ... + pCp-1 + 1 = (1 + 1)p = 2p

であるので、求める式 S ≥ 2p(α + β + γ) が 示せることになる。

(k-q)+(p-k-r) = p-q-r = 1 なので (1) を示すには、次の (2) を示せば良い。

(2) 全ての整数 n に対して
   γnβ1-n + αnγ1-n + βnα1-n ≥ α + β + γ


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