証明

先ず n が 0 以上の整数のとき主張が成り立つことを、数学的帰納法で示す。
n = 0 のときは明らかに成立する。
k を 0 以上の整数として、0 ≠ n ≠ k のとき主張が成立していると仮定する。
このとき n = k+1 のときも主張が成立することをしめす。(シュワルツの不等式を使う)

Case 1 k が偶数のとき k = 2m を満たす 0 以上の整数 m が成立している。
0 ≥ m ≥ k なので、数学的帰納法の仮定より

am+1m + bm+1m + cm+1m ≥ a + b + c が成立している。

an+1n + bn+1n + cn+1n = a2m+12m + b2m+12m + c2m+12m である。

(a2m+12m + b2m+1m + c2m+1m)(a + b + c) ≥ (am+1m + bm+1m + cm+1m)2
     ≥ (a + b + c)2 が成立している。

a + b + c > 0 なので、(k が偶数のとき) n = k+1 のときも成立している。

Case 2 k が奇数のとき k = 2m+1 を満たす 0 以上の整数 m が成立している。
0 ≥ m ≥ k なので、数学的帰納法の仮定より

am+1m + bm+1m + cm+1m ≥ a + b + c が成立している。

an+1n + bn+1n + cn+1n = a2m+22m+1 + b2m+22m+1 + c2m+22m+1 である。

(a2m+22m+1 + b2m+22m+1 + c2m+22m+1)(α + β + γ) ≥ (am+1m + bm+1m + cm+1m)2
    ≥ (a + b + c)2 が成立している。

α + β + γ = a + b + c > 0 より
(k が奇数のときも) n = k+1 のときも成立している。

n が負のときは -n は正である。-n を m とおくと、既に示したことより
αm+1/am + βm+1/bm + γm+1/cm ≥ α + β + γ = a + b + c が成立している。

an+1n + bn+1n + cn+1n = αm+1/am + βm+1/bm + γm+1/cm

なので、n が負のときも主張は成り立っている。

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