1m+2m+...+nmの話(定理2の証明)
全ての自然数 n にたいして fm(n+1) = fm(n) + (n+1)m が
成り立つ。
よって恒等式
fm(x+1) = fm(x) + (x+1)m が成り立つ。
(参考)。
fm(1) = 1 で fm(1) = fm(0) + 1m より
fm(0) = 0 である。
fm(0) = 0 で fm(0) = fm(-1) + 0m より
fm(-1) = 0 である。
(-1)m = fm(-1) - fm(-2)
(-2)m = fm(-2) - fm(-3)
(-3)m = fm(-3) - fm(-4)
.
.
(-n)m = fm(-n) - fm(-(n+1))
が成り立つので
(-1)mfm(n) = - fm(-(n+1)) が全ての自然数 n に対して成り立っている。よって恒等式
(-1)mfm(x) = - fm(-(x+1)) が成り立つ。
Case 1 (m が 2 以上の偶数のとき) fm(x) = - fm(-(x+1))
なので x に -1/2 を代入して
fm(-1/2) = - fm(-1/2) を得る。
つまり fm(-1/2) = 0 となり fm(x) が
(2x+1) を因子にもつことがわかる。
fm(0) = 0,fm(-1) = 0 より fm(x)
は x, x+1 をも因子にもつ。よって fm(x) は fm(x)
x(x+1)(2x+1) を因子に持つ。
Case 2 (m が 3 以上の奇数のとき) fm(x) = fm(-(x+1))
なので fm(x) が x2 を因子に持つことを示せば
(x+1)2 を因子にもつことがわかり
x2(x+1)2 を因子にもつことがわかる。
fm(x) が x2 を因子に持つことを m
に関する数学的帰納法でしめす。m = 2s+1 とおく。
s = 1 のとき f2s+1(x) = f3(x) =
x2(x+1)2/4 であるので、これは x2
を因子に持つ。
s > 1 のとき
ns+1(n+1)s+1 - (n-1)s+1ns+1
= 2ns+1(s+1C1ns +
s+1C3ns-2 + ... +
s+1C2t+1ns-2t) より
s+1C1f2s+1(x) =
xs+1(x+1)s+1/2 -
s+1C3f2s-1(x) - ...
- s+1C2t+1f2s+1-2t(x) を得る。
ここで t = s/2 の整数部分である。
この式と数学的帰納法の仮定を使えば f2s+1(x)
が x2 を因子に持つことがわかる。
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