西田尚史さんの問題の解答編(13)

補題
(2α,a+bi,2β) を U の元とする。このとき、 自然数 n で
φn+1(2α,a+bi,2β) = φn(2α,a+bi,2β) を満たすものが存在する。

証明
全ての自然数 n に対して
φn+1(2α,a+bi,2β) ≠ φn(2α,a+bi,2β) と仮定する。
勿論このときは φn(2α,a+bi,2β) ≠ (2,3,4) がいつも成り立っている。
φ で順次移していくとき Case1 が2回続くことは無い
Case4 が2回続くことはない
Case4 の後に Case1 が続くことはない
従って 3回続ければ、そのどれかで
Case2, Case3 のいづれかで移すことになる。
φn(2α,a+bi,2β) = (2αn,an+bni,2βn) とおくとき
β1 ≥ β2 ≥ β3 ≥ β4 ≥ ... ≥ βn ≥ ...
であり等号が3回続くことはない
このデータ (2αn,an+bni,2βn) に対応する
S1 に属する円を C(n) とおくとき
β3 > β6 > β9 > β12 > ... > β3n > ...   である。
C(n) は半径 1/(βn) の円であるから
S1 に属する円で半径が 1/(β3) 以上のものが
無限に存在することになる。
これらは、内部を共有することがなく、
しかも、半径が 1/2 の円内に含まれているから
このようなことはあり得ない。
従って補題は証明された。

次に続く
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