インドのべーンジョー



インドのべーンジョー

インド北西部やパーキスターンでは、「ベーンジョー banjo」や「ブルブルタラング bulbultarang」と呼ばれる大正琴の子孫たちの活躍が見られる。非常に安価で小さな玩具から、楽器職人が職業的音楽家のために作る高価な楽器までさまざまなレベルのものがある。形状も弦の数もメーカーや職人によりさまざまで、電気的増幅装置を持つものも多い。主に、大衆音楽や大衆化された宗教音楽などに用いられているが、情報は少なく調査を継続中である。ここには、ムンバイで撮影したものを紹介する。職人ケーダールN.M.Kedar製作。商標「 スル・サージ・タラング(Sur Saaj Tarang)」。 旋律弦2弦、ドローン弦4弦、直接弾かない共鳴用の弦1弦。すべてスチール製。キーは半音階状に29個。音域は2オクターブ半。全長90cm, 最大幅17cm。胴は木製。通常、アンプにつないで演奏。手ほどきを受けているのは田中多佳子。



動画資料について

演奏者:ダルマ・ケーダール Dharma Kedar 氏、ムンバイのある氏の工房にて撮影(2004年、2008年)



シタールの製作過程動画一覧

調弦法 (2008年)
キーの配置と音高および左手の運指。 (2008年)
練習法(1)  左手の運指とその練習法の指導。 (2008年)
練習法(2) 右手のピックの持ち方とダウン・ストローク。左手の運指法の指導。左手で一つずつキーを押さえながら、右手に持ったピックでダウン・ストロークのみで弾く練習。 (2008年)
練習法(2)  初心者への指導。音階の上行・下行を反復する毎に、右手のストローク数を増やしていく。初心者は左右の動きのタイミングが合わず、間に雑音が入ってしまう。 (2008年)
練習法(4) 左手でキーを1音ずつ押さえる毎に、右手に持ったピックでアップとダウンを交互に奏する。右手を定位置に置くこと。力を入れすぎないこと。 (2008年)
練習法(3) 左手で一つずつキーを押さえながら、右手はダウン・ストロークのみで旋律弦を1回とドローン弦を3回単位で弾いてゆく。 (2008年)
練習法(3)の初心者への指導。右手だけで旋律弦1回とドローン弦3回を弾く練習。力が入りすぎないように。ピックが弦の下にもぐりこみすぎないように注意する。 (2008年)
装飾のテクニック(1) 「ミーンド」左手でキーを揺らして単音に抑揚をつける。

(2008年)

装飾のテクニック(2) 右手の1ストローク中に、左手で素早くキー操作をして細かい装飾をつける。

(2008年)

装飾のテクニック(3) 半音を巧みに混ぜながら旋律線を装飾する。 (2008年)
演奏1 「ラーガ・ブーパーリー」の主題による (2008年)
演奏2 「ラーガ・ブーパーリー」の主題による (2004年)
演奏3 映画 "Love in Tokyo"の挿入歌「サヨナラ」による (2008年)
演奏4 大衆歌の旋律による (2004年)
ハリバーウー (Haribau)製。商標「パロマ Paloma」 ムンバイのハリバーウ-楽器店の店頭にて撮影(2004年)